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お客様の声

「少しだけ、お手伝いする」。身障者専用住宅に込められた想い。恩人たちの魂は今もここに

前号『オセラ』で10年ぶりのリニューアル工事を終えた『かに道楽』の物語を紹介した。その際、秦社長の脳裏によみがえったもうひとつの物語。舞台は2000年、浮かび上がるのは、気骨に満ちた魂の持ち主たち。彼らの面影を求めて、秦社長は初冬の吉備高原へ向かった。

7年振りに訪れた「吉備高原ノースヴィレッジ」。ここは「秦建設」が2000年に手がけた身障者専用の従業員住宅だ。豊かな自然が残る吉備高原の景観に溶け込むスパニッシュテイストの外観。竣工当時、誰もが「集合住宅とは思えない」と感嘆の声を上げた、その美しいシルエットを見ながら、秦社長は、今は亡き3人の恩人に思いを馳せた。

時は1988年、身体障がい者の社会的自立を図る目的で設立された「オーニック株式会社」。吉備高原都市の事業所には多くの身障者が働くことになったが、当事業所で働くためには彼らが通える、暮らしの場所が近隣に 必要だった。この難題に挑んだのがのちに「吉備高原ノースヴィレッジ」のオーナーとなる安井公平氏と安井秀作氏 (当時の関西福祉大学・学長)、そして「オーニック」の難波啓介社長。

「喜ぶ人の顔が見たい」という3人の想いが秦社長との出会いを生み、当時としては画期的な「身障者専用の従業員社宅」建設へと結実していった。

「本当の優しさとは、何だろう」。当時、 秦社長が考え抜いた命題。過保護ではなく、でも必要なものは整備する。

身障者を特別な粋で「守る」のではなく、「みんなと一緒」で「少しだけお手伝いする」。その想いを根気よく積み重ね、2000年11月「吉備高原 ノースヴィレッジ」は竣工の日を迎えた。

人を想う心。人をいたわる気持ち。『かに道楽』のリニューアル工事でも、エレベーターの付け替えや車椅子のまま会食できるテーブル席(5階個室)の新設などの思い切ったバリアフリー化は、決して容易ではなかったが、それでも「不自由な思いをしている方の喜ぶ顔が見れることこそが、このうえない喜び」と秦社長は言い切る。

「『かに道楽』の創業者・今津芳雄さま、 安井公平さま、安井秀作さま、難波啓介社長。皆さま天寿をまっとうされましたが、彼ら恩人たちが教えてくださった人の道こそが私の宝物です」とあたらめて秦社長は胸に刻む。

優しさが心のなかに残る「後味のいいお店」。それは現在、「オーニック」に受け継がれた気高い志にも通じるものがある。

障がい者雇用だけじゃない。
世界レベルの技術力で
真っ向勝負する技術者集団。
それが「オーニック」だ。

2018年12月。7年振りに訪れた「オーニック株式会社」。迎えてくれたのは、6年前に代表取締役社長に就任した難波 健氏、42歳。先代・難波啓介社長の甥にあたる。

「東京の大学で学び、卒業後はオートバイで食べていこうと思っていました。 交通機動隊です(笑)。ところが4年生の時、事故で背骨を骨折。叔父に 『ひとつ間違えば、障がいを負う身になっていたはず。よかったらうちに来ないか』と声をかけてもらい、『オーニック』に入社しました」と健社長。

その後、現場で指揮をとり、啓介社長が亡くなった時は、生産加工部・部長の要職を務めていた。

「叔父が亡くなる3日前、入院先の病院に呼ばれました。その時初めて叔父の口から『次を頼む』と言われました。『彼ら(身障者)の力になってくれ』 とも。自分が社長として『オーニック』を支える、覚悟のようなものがその時心に芽生えました」。とはいえ、実際社長になってみると、それまでの部長時代とはずいぶん勝手が違ったそう。

「それまでは、『あの機械が欲しい』と稟議を上げる側、それが今度は逆の立場。最初の頃は稟議書に判を押す手が震えていました」と笑う。

現在、「オーニック」の取引先は多岐にわたる。聞けば、誰もが知る世界 規模の企業名がずらりと並ぶ。創業以来一筋に極めてきた当社の放電加工技術は各方面から高い評価を得ており、ひとつ具体例をあげると、あの人工衛星打上げ用ロケット「H-Ⅱ口ケット」の本体部品も手がけているとのこと。設立当初は身障者雇用だけが注目されがちだったが、厳しいレギュ レーションをクリアする技術力はまさに世界クラス。技術力でも競合他社 と真っ向から渡り合い、苛烈な生存競争をたくましく勝ち続ける「技術者 集団」。それこそが「オーニック」の真の姿だ。

最後に健社長がうれしそうにこんなエピソードを紹介してくれた。
「うちに勤めて、初めて給料をもらったスタッフが、『社長、僕、税金を納められてうれしい!」と言ったんです。『なんで?』と聞き返すと、『困った人の助けになるから』と。彼らが活躍できる場さえ作れば、彼らは持てる可能性を存分に発揮してくれる。彼らの能力を生かせば、他社に勝てる。戦いに勝てる。改めて教えられました」。

秦社長がいう「少しだけお手伝いする」の真意。秦建設の仕事は、マンションや家、店舗を建てること。すべての案件には出合いがあり、物語がある。次の宝物を探しに、今日の日を汗して働く。

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